かながわ健康財団
がん対策

がん克服シンポジウム

第19回がん克服シンポジウム
乳がんなんてこわくない
〜自分を守り、みがき、越えていく〜
終了しました。たくさんのご参加ありがとうございました。

女性が発症するがんのなかで最も多い「乳がん」は、早期発見、早期治療で治る可能性が高いといわれています。
乳がんのリスク、検診の状況や治療法、ブレスト・アウエアネス(乳房を意識する生活習慣)の実践を学ぶとともに、乳がん経験後も精力的に音楽活動やがん患者のコミュニティ作りに取り組む歌手麻倉未稀さんのトークで、元気をお届けします。

日 時:令和6年2月18日(日) 14:00〜16:30
会 場:神奈川県民共済 みらいホール
    (横浜市中区桜木町1-1-8-2 県民共済プラザビル1階)

交 通:JR京浜東北 根岸線 「桜木町」駅下車 徒歩約3分
    横浜市営地下鉄  「桜木町」駅下車 徒歩約7分
    みなとみらい線  「みなとみらい」駅下車 徒歩約10分
 詳しいアクセスは こちら (県民共済 みらいホールのページに移動します)

 【講演1】
  講師 土井 卓子 氏
  湘南記念病院かまくら乳がんセンター センター長
  ピンクリボンかながわ代表
 
 【講演2】
  講師 麻倉 未稀 氏
  歌 手
  NPO法人あいおぷらす 副理事長
  (一社)ピンクバルーン共同代表

定 員:300名 (要事前申込)

参加費:無料

チラシはこちら (PDF)

がん克服シンポジウム「乳がんなんてこわくない」チラシ拡大表示(別ウィンドウで開きます)

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【第19回がん克服シンポジウム】講演内容
乳がんなんてこわくない
 〜自分を守り、みがき、越えていく〜

乳がんは早期発見であれは治る可能性も高く、その死亡率は1.5%と決して高くはない病気です。しかしその罹患率は年々上昇を続けており、いまは女性がかかるがんの第1位で、女性の9人に1人がかかるとも言われています。また早期発見のために大切な乳がん検診の神奈川県における受診率は48.4%と決して十分ではないのが現状です。こうした状況を踏まえて、2024年2月18日神奈川県民共済みらいホールにて「乳がんなんてこわくない〜自分を守り、みがき、越えていく〜」をテーマに第19回がん克服シンポジウムを開催しました。

第1部は湘南記念病院乳がんセンターセンター長 土井卓子先生に「乳がんと向き合う」と題してお話をしていただきました。
土井先生は現代女性が乳がんをどうとらえたらよいかについて、「怖がらずに向き合うことが大切」と述べられました。生活習慣やライフスタイルの変化によって乳がんのリスクが上がっているのが現在の罹患者数の増加の一因であると指摘し、かかりにくい生活習慣を知りリスクを減らす生活をしましょう(一次予防)と述べられました。また、マンモグラフィーが早期発見に非常に有効だと言及し、検診をぜひ受けてほしいと述べるとともに、常に乳房の変化に気を付けるブレストアウェアネスを実践しましょうと会場の参加者と自己触診の実演を行いました。その上でいつもと違うと感じたら医療機関へ、そうでない方は検診を定期的に受けるのが早期発見につながる、検診とブレストアウェアネスを組み合わせるのが命を危険にさらさない方法(二次予防)だと話されました。
また、最近の乳がんの治療は手術を最小限にとどめ、薬物治療や放射線治療をメインとするのが主流となっており、吐き気や脱毛などの副作用対策も進んでいるため「がんになっても怖がらずに楽にうまく治療をして命を安全にして楽しく長く生きることが出来る」と述べられました。その一方で、治療は長期間に及ぶことから、乗り切るには周囲の理解と支えが不可欠であるため、乳がんでない人にも病気や治療について知ってほしいと話されました。

第2部は歌手の麻倉未稀さんも迎えて、お二人のトークセッションが行われました。
テレビ番組での企画がきっかけで乳がんが発覚した麻倉さんが仕事や家族の闘病などで検診から足が遠のいてしまう時期があったと話すと、土井先生も医療機関を受診する前に自覚症状があった患者さんが意外と多いと同調。乳がん検診を一人でも多くの人に受けてほしいとお二人が取り組まれている「ピンクリボン活動」について、その思いを語られました。「乳がんだけでなく2人に1人はなんらかのがんになる時代。ならないようにするのは難しいので、なってしまった時に、いかにそれを乗り越えて糧にしていくかが大切。治療中に大変なことは沢山あるけれど、今は相談できる場所や支えになれるところがたくさんあるので、一人ではないと伝えたい」と会場の皆さんにメッセージを送られました。
最後に麻倉さん自身が闘病の際に勇気づけられた曲、そして沢山のがんと闘う人に寄り添いたいという思いを込めて作った曲を熱唱。魂のこもった歌声に涙を流す方もいらっしゃいました。
事前申し込みが早々に定員に到達するほど、世の中の乳がんに対する関心が高いことを痛感させられた今回のシンポジウム、一人でも多くの人が乳がんを正しく知り、向き合ったり互いに支えあったりしながら、豊かな人生を歩んでいただきたいと願わずにはいられませんでした。

麻倉未稀さん画像

土井卓子先生の take home message
・若い時から自分の体に常に関心を持ちましょう
・子宮がん・乳がんは20代から発症します
・他人事だとは思わないでください
・自己触診・検診の重要性をご家族お友達にも広げてください。
 助かる人が必ずあなたの周りにいます
・助かる命を危険にさらさないでください
・ブレストアウェアネスを知ってください

土井卓子先生

過去のシンポジウムの概要はこちら

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